Mathematicaは mule もしくは emacs20 (以下単にemacs)の中で使うのがよい.

「そうだ!そのとおりだ!その言葉を待っていたぜ!」と思った人は
あなたのホームの.emacsファイルに

これ
 
を置いてみてください.

emacs内で次のようなことができるようになります.

(1)「C-c m」とすればMathematicaが立ち上がる。
     (「C-c m」はコントロールキーを押しながらcを押し、その後にmを押す事を意味する)

(2)「.m」の拡張子のついたファイルを作るとそのファイルはmath-modeになる。

*math-modeの利点
     (a)「f5 キー」を押すとそのファイルの内容が実行される 
     (b)「C-c c」とするとコメント記号「(**)」が挿入される。
     (c)コメントに色がつく.

     (a)は便利です. 
          Mathematicaでプログラムを書くようになると、
          ファイル(それを「file.m」とします)をいちいちセイブし、
          Mathematicaのほうで 
          << file.m 
          を実行するようなことを何度もしなければならないよ
          うになるのですが、
          このすばらしい f5 の機能によって、
          そのうっとうしい作業がすばらしく簡略化されるのです。

          file.m の中身を書いたら、心の中で「やれ!」「行け!」「なんぼのもんじゃ!」
          と叫びながら、
          「f5」を押してください.
          そのファイルは自動的にセイブされ、其のファイルの
          内容はMathematicaによって実行されます.

     (b)も、なかなか便利です.
          「(**)」の文字を書いてみればわかりますが、
          この文字を打ち込むのはかなりめんどくさい.
          特に日本語を使っているときなどかなり、うざい.
          「C-c c」とするだけで「(**)」が挿入されるのは かなり、いけています。

     (c)のメリットは言うまでもないでしょう.
          コメントに色がつかないなんて考えられない!



*emacsの中でMathematicaを使うメリット

     (1)軽い
          Mathematicaのノートブックは立ち上がるのが遅く、しかもそのノートブックの内容を
          セイブした暁には絵などもセイブされてしまうので重い!
          一方、emacs内Mathematicaはたち上がりは速く、セイブしたいものも自分が保存したい
          ものをテキストファイトしてセイブするので極めて軽い。
          絵などをセイブしたければそれもセイブしたいものだけを「Display」でセイ
          ブすれば良い.

     (2)コメントに色がつく
          一般にプログラムを書いているときコメントに色がつかないといらいらする。
          ノートブックではコメントに色をつけることは基本的に(すさまじく凝
          ればできるのかの知れないが、そうでない限り)できない.
          emacs内Mathematicaではhilit19や他の機能を使って容易に色がつけられる。

     (3)日本語が使える.
          ノートブックでももちろん日本語が打ち込めるようになっていれば使えるのだ
          が、UNIX環境では使えない事が多い(少なくとも私が使っているUNIXでは使えない).
          そこで emacs内Mathematicaにすれば
          WindowsだろうがUNIXだろうがemacsの中で使える文字はすべてMathematicaの
          中で使えることになるので便利でお得. 

     (4)環境に依らず同じインターフェイスが提供される
          「何を言っているのだ? ノートブックのほうが同じインターフェイスを提供するのではないのか?」
          と思う人も多いと思うが、そうではない.

          emacs内Mathematicaのほうがインターフェイスをより統一する事ができるのである. 

          例えば、
          学校はUNIXで家はWindowsという場合
          UNIXのノートブックはカーソルがemacsと同じように動くようになっていることが多いが
          Windowsではそうは動かない。(できたとしてもバージョンによってできなかっ
               たりする)
          その不満を周りの人らに話したりすると「そんなの我慢すればいいじゃん.」
          などといわれて共感の無い寂しい状況に陥る.

          しかし、emacs内Mathematicaの使用を徹底していたなら
          emacsに関する知識が多少あれば、
          Mathematicaのバージョンなどが違っても、独力で
          完全に同じインターフェイスを実現することができるのである.

          emacsによってOSの違いによる部分は隠されるので
          何のOSで作業しているかなど考えなくていい.

          余りにも同じ状況になるので、喫茶店などでノートパソコンを取り出すとき
          「どこでも研究室!(ビガビガビガ)」
          と、ドラえもんの声が聞こえるかのようである.

*emacs内Mathematicaのデメリットとその対策

     (1)絵が出ない.
          UNIX環境emacs内Mathematicaなら絵は出るが(管理者がちゃんとしていればだが)、 
          Windows環境emacs内Mathematicaだと絵を出すことは難しい.
               (花文字絵なら出るのだが)  
          たとえ絵が出たとしてもアニメーション機能はノートブックのほうが断然上である.

          絵に関してはemacs内Mathematicaはノートブックに勝ち目はない。

          対策としては
          Windows環境emacs内Mathematicaで絵が見たい時はノートブックも立ち上げておいて
          (両方を同時に立ち上げておくことができる)
          ノートブックの方で絵を見るようにすればよい.

          絵以外はemacs内でMathematicaを操作すればメリットバリバリ.

     (2)emacs内ではノートブックのワープロ機能が使えない(当たり前だ!)
          ノートブックのワープロ機能は階層構造を作りやすく、なかなかいけてる.

          しかし、そんなに階層構造を何層にもわたって作らなければならないような長
          い文など書くときあるか?

          私は何度もこの階層構造を使いこなそうと試みてみたが一度も実用的に機能し
          たことは無い.

          階層構造をつくるのはemacs内でのテキストファイルの字下げでが手軽で良い。

     (3)ヘルプのブラウザが使えない
          いらん。emacs内Mathematicaでの「?」を使ったヘルプで十分である.
          もしくは自分で独自に作ったMathematicaマニュアルのほうが使える.
          (これはぜひ作るべきだ)
          自作マニュアルの参照はemacs内のほうが断然楽. 

以上である.これを読んでもemacs内Mathematicaを使おうと思わない人は、私と共感し
ない可能性が高いので以下のマニュアルは(というよりこのホームページ全てを)
読まないほうがいいだろう.(別に怒ってるわけではない)