研究会 ―相関電子の軌道自由度から生まれる多様性と普遍性―

概要

開催趣旨

本研究会は、この40年の物性物理学を支える中心的な研究対象の一つである強相関電子系について、あらためて現在の到達点と今後の展望について包括的に議論することを目的とします。 その中でもとりわけ軌道自由度やスピン自由度をはじめとした電子自由度の振る舞いから生まれる多様性と普遍性に着目します。 これらの電子自由度の織りなす多彩な物性や高度観測手法は勿論のこと、光誘起相転移・スピントロニクスなどへの展開や、実験と理論の密接な協力関係によるコミュニティの拡大など、強相関電子系の研究は個別のトピックによらない重要な側面の発展も促進してきたと思います。 いずれのトピックに対しても第一線で活躍されている研究者を講演者としてお招きしております。 本研究会が深い議論を継続・発展させるよい機会になることを祈っております。

開催日時

2022年10月28日(金)・29日(土)

開催場所

東北大学 片平さくらホール2階会議室(+1階ラウンジ)。
ここもしくは下記の地図をご確認ください。
JR仙台駅から徒歩でおよそ15分です。
会場近くの自販機やコンビニ、食事処のマップはここを参考にしてください。


参加費等

会議参加費無料。
感染症対策のため、事前参加登録が必要です。
10月17日(月)までにこちらから登録をお願いします。

招待講演者

敬称略。五十音順。

名前 所属
石井 賢司 量子科学技術研究開発機構
池田 直 岡山大学 大学院自然科学研究科
岩井 伸一郎 東北大学 大学院理学研究科
岡本 敏史 オークリッジ国立研究所
岡本 博 東京大学 大学院新領域創成科学研究科
沖本 洋一 東京工業大学 理学院
小野 淳 東北大学 大学院理学研究科
川上 洋平 東北大学 大学院理学研究科
岸田 英夫 名古屋大学 大学院工学研究科
腰原 伸也 東京工業大学 理学院
齊藤 英治 東京大学 工学系研究科
佐々木 孝彦 東北大学 金属材料研究所
澤 博 名古屋大学 大学院工学研究科
妹尾 仁嗣 理化学研究所
遠山 貴巳 東京理科大学 理学部第一部
永長 直人 東京大学 大学院工学系研究科
中 惇 東京電機大学 理工学部
那須 譲治 東北大学 大学院理学研究科
福山 秀敏 東京理科大学
藤田 全基 東北大学 金属材料研究所
前川 禎通 理化学研究所
森 茂生 大阪公立大学 大学院工学研究科
米満 賢治 中央大学 理工学部

プログラム

10月28日(金)
はじめに 座長:岩井 伸一郎 (東北大)
10:30-10:40 松枝 宏明 (東北大) 趣旨説明
10:40-11:05 前川 禎通 (理研) Orbital Waves, Orbitons
11:05-11:30 福山 秀敏 (東京理科大) Excitonic Phase as Orbital-Ordered State
11:30-13:00 昼食休憩
光誘起相転移1 座長:石田 邦夫 (宇都宮大)
13:00-13:25 小野 淳 (東北大) 光電場駆動による磁性制御と高速ダイナミクス
13:25-13:50 腰原 伸也 (東工大) 相関電子系の軌道と光が生み出す新秩序
13:50-14:15 岩井 伸一郎 (東北大) 単一サイクル光強電場で操る強相関電子のコヒーレントダイナミクス
14:15-14:30 休憩
遷移金属酸化物・強相関電子系 座長:坂井 徹 (兵庫県立大)
14:30-14:55 岡本 敏史 (オークリッジ) Strong correlation and orbital physics
14:55-15:20 遠山 貴巳 (東京理科大) 光励起モット絶縁体のスピンダイナミクス
15:20-15:45 藤田 全基 (東北大金研) 量子ビームによるスピンダイナミクス観測
15:45-16:00 休憩
強相関系・電子強誘電体・有機物1 座長:妹尾 仁嗣 (理研)
16:00-16:25 中 惇 (東京電機大) 有機導体の軌道自由度
16:25-16:50 佐々木 孝彦 (東北大金研) 分子性ダイマーモット絶縁体の誘電応答
16:50-17:15 岸田 英夫 (名古屋大) BEDT-TTF化合物における電荷不均化状態の探索

10月29日(土)
軌道物性・RIXS 座長:藤田 全基 (東北大)
9:30-9:55 那須 譲治 (東北大) 遷移金属化合物における軌道自由度とそのダイナミクス
9:55-10:20 澤 博 (名古屋大) 放射光X線で観る軌道電子
10:20-10:45 齊藤 英治 (東大) スピントロニクスと物性物理
10:45-11:10 石井 賢司 (量研機構) 理論と実験の協力によるRIXSの発展
11:10-11:25 休憩
強相関系・電子強誘電体・有機物2 座長:佐々木 孝彦 (東北大)
11:25-11:50 森 茂生 (大阪公立大) 間接型強誘電体における帯電ドメイン壁のナノスケール構造解析
11:50-12:15 池田 直 (岡山大) スピン・電荷・軌道フラストレーション系RFe2O4の電子強誘電性と逐次相転移
12:15-12:40 妹尾 仁嗣 (理研) 有機電荷秩序系の理論:電荷フラストレーションと秩序融解
12:40-14:00 昼食休憩
光誘起相転移2 座長:岸田 英夫 (名古屋大)
14:00-14:25 永長 直人 (東大) 非平衡・非エルミート系におけるトポロジカルスピンテクスチャ
14:25-15:50 岡本 博 (東大新領域) モット絶縁体の光・電場応答とその超高速ダイナミクス
14:50-15:15 米満 賢治 (中央大) スピン軌道モット絶縁体α-RuCl3の光誘起磁化ダイナミクス
15:15-15:40 沖本 洋一 (東工大) ペロブスカイト型コバルト酸化物の光励起状態
15:40-16:05 川上 洋平 (東北大) 電子強誘電体α-(ET)2I3における光誘起相転移の 6fs SHG分光
16:05-16:15 那須 譲治 (東北大) おわりに
※ 発表20分+質問コメント5分でお願いいたします。

感染対策

東北大学の新型コロナウイルス感染症予防ガイドラインに則り、下記の新型コロナウイルス感染症予防対策をお願いいたします。
東北大学のBCPレベルが見直された場合には、予防対策も変更になる可能性があります。

  • 研究会当日は感染対策のためマスクの着用をお願いいたします。
  • 会場では定期的な手洗い・手指消毒にご協力ください。
  • 定期的に窓や扉を開けて会場の換気を行います。
  • 厚生労働省新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)のインストールのご協力をお願いします。
  • 会議後2週間以内に感染が疑われる症状が出た場合には、会議スタッフへ連絡のご協力をお願いします。
  • 会議申し込みの際に提出いただいた情報は、必要に応じて保健所等の公的機関へ提供される場合があることをご承知おきください。
  • 研究会当日は来場前に体温の測定をお願いいたします。
  • 以下のどれかひとつでも当てはまる方は来場をご遠慮ください。
    • 平熱よりも1度以上の熱がある場合
    • 味覚・嗅覚障害、息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ、咳、咽頭痛等の体調不良がある場合
    • 新型コロナウイルス感染症の陽性者と濃厚接触がある場合
    • 国が定める入国後の自宅等待機期間を経過していない場合
    • 国が定める入国後の自宅等待機期間を経過していない者と濃厚接触がある場合

参加登録

以下のフォームから登録をお願いします(フォームが表示されない場合はこちらからも登録ができます)。
10月17日(月)までに登録をお願いします。
会場の規定人数を超えた場合には、参加登録を切り上げて締め切る可能性があります。

お問合わせ

ご不明な点がございましたら、松枝[hiroaki.matsueda.c8 (***at***) tohoku.ac.jp]もしくは那須[nasu (***at***) tohoku.ac.jp]までご連絡ください。

主催

東北大学大学院理学研究科物理学専攻 固体統計物理学講座

共催

東北大学大学院理学研究科

世話人

小野 淳 (東北大)
中 惇 (東京電機大)
那須 譲治 (東北大)
松枝 宏明 (東北大)